ダブルミーニングの一覧(日本語・型別)

完成した例文の一覧ではなく、材料のリストです。

例文を眺めても、作れるようにはなりません。 必要なのは「掛けられる語」のほうです。

型ごとに並べます。


型1:同音(別の語が同じ音を持つ)

動詞

音掛かる意味
かける賭ける/掛ける/架ける/駆ける/欠ける
とる取る/撮る/採る/捕る/執る
あける開ける/明ける/空ける
つく付く/着く/突く/就く/点く
おさめる収める/納める/治める/修める
はかる計る/測る/図る/諮る
かわる変わる/代わる/替わる
うつす移す/写す/映す
つとめる勤める/努める/務める
のぼる上る/登る/昇る
さす差す/指す/刺す/挿す
きく聞く/聴く/効く/利く
みる見る/診る/看る
おこす起こす/興す/熾す

名詞・その他

音掛かる意味
まつ松/待つ
あき秋/飽き/空き
うら浦/裏/心(うら)
はし橋/箸/端
かみ紙/神/髪/上
き木/気/季
いし石/意志/医師
こう光/幸/効/向

「きく(聞く/効く)」は使いやすい語です。 人の話を聞くことと、薬や施策が効くことが1語で繋がります。


型2:多義(一語が物理と抽象の両方を持つ)

この型がいちばん安定して機能します。

語物理的な意味抽象的な意味
重い質量深刻さ
軽い質量気楽さ/軽率さ
甘い味判断のゆるさ
辛い味厳しさ
硬い物性融通のなさ/堅実さ
柔らかい物性柔軟さ
深い距離内容の濃さ
浅い距離経験の少なさ
遠い距離関係の薄さ
近い距離親しさ
温かい温度人柄
冷たい温度態度
明るい光量性格/見通し
暗い光量気分/見通し
広い面積度量/視野
狭い面積了見
高い高さ価格/地位/志
低い高さ価格/地位
締める物理的に締める区切りをつける
磨く表面を磨く能力を高める
積む物を積む経験を重ねる
削る物を削る予算・時間を減らす
支える物理的に支える人を支える
運ぶ物を運ぶ物事が進む
開く物を開く差が広がる/心を開く
折れる物が折れる気持ちが折れる/譲る
詰まる物が詰まる行き詰まる/内容が濃い
流れる液体が流れる予定が中止になる/時が過ぎる

対になっている語(重い↔軽い・深い↔浅い)は、 文中で対比させると二重が発火しやすくなります。


型3:分割(切る位置で意味が変わる)

語のリストではなく、作り方です。

① 使いたい語を、かな・ローマ字に開く
② 前後に音を足す/削る
③ 別の切り方が生まれないか試す
④ 意図しない語が現れないか必ず確認する

この型は名前づけで使います(→ ネーミング)。 文章の中で使うと、事故になりやすい型です。


使い方

① 言いたいことを、掛けずに一文で書く
② その文から動詞か形容詞を1つ選ぶ
③ 上のリストで、近い語に置き換えられないか探す
④ 見つからなければ ② に戻って別の語を選ぶ

③で妥協しないでください。 方向が合っていない語を無理に掛けると、音は重なっても意味が散ります。

手順の詳細は例文の作り方にあります。


このリストの限界

リストにある語を使えば掛かる、というものではない
  → 掛かるかどうかは【言いたいことと方向が合うか】で決まる
  → リストは候補を絞るためのもので、答えではない

語彙を増やしても質は上がらない
  → 効くかどうかは主従の判断で決まる(→ コツ)

まとめ

  • これは完成例ではなく材料のリスト
  • 型1(同音)は動詞が使いやすい。とくに「きく(聞く/効く)」
  • 型2(多義)がいちばん安定する。物理↔抽象の対で並べてある
  • 対になっている語(重い↔軽い)は、文中で対比させると発火しやすい
  • 型3(分割)は語のリストではなく手順。名前づけで使う
  • **リストは候補を絞るためのもの。**語彙を増やしても質は上がらない

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